ウエスとかスタイとか
テレビを見ないし、人間関係が偏っているので、新語に疎いです。すでに一般化してから耳にする言葉も多いので、びっくりして聞き返す私にびっくりされたりします。
今日は配水管修理の人(50代)に「ウエスありますか?」と聞かれ、平静を装って差し出しましたが、内心はびっくりしていました。つい2ヵ月ほど前に覚えたばかりの言葉なので。母との会話中に聞き返して初めて知ったのでした。以前は布切れとかぼろ布とか言っていたのに・・・母よ、教えてくれてありがとう。
いったん覚えると、家事系コラムやDIY系の特集でウエスという文字がやたらと目に付くようになりました。今までは読み流していたのでしょう。くずやぼろを意味する「Waste」が語源だそうですが、そういえば遠いむかし、「工業用ウエス」(機械の油拭きなどに用いる使い捨て雑巾)が分からなくて、調べたことがあったような・・・
同じようにびっくりした言葉に「スタイ」があります。出産祝いを物色している時、友人が「最近の若いお母さんはよだれかけのことをスタイと呼ぶらしいよ!」と教えてくれたのでした。確かに乳児用品売り場に並ぶスタイの文字。
友人は長くアメリカに住んでいたし、私よりだいぶ若いけれど、初めて聞いた時はやっぱり驚いたそうです。英語由来ではないと言うので調べてみると、語源は不明らしく、商品名が一般名称として定着したようなのでした。ホチキス(一般名はステープラー)と似たような感じでしょうか。
ウエスにしてもスタイにしても、語感のよろしくない「ぼろ」とか「よだれ」とかをカタカナに置き換えることで、ずいぶん印象が変わるものだと感心します。そのうち「生ごみ」とか「油汚れ」なんかもこじゃれたカタカナ語に変わるのかもしれません。
お世話になっております
このところ仕事関係以外で立て続けに「いつもお世話になっております」と言われ、激しく困惑しています。
航空券を手配してもらった旅行代理店のおねえさんとか、物件を紹介してもらった不動産会社のおじさんとか。お世話になっているのはこちらなんですけども。「こんにちは」じゃダメなんですかね?
今日はあろうことか、市役所の年金課の人にも言われてしまいました。年金番号を告げたら「○○様、いつもお世話になっております」って、まさかマニュアルでもあるんでしょうか。「お名前様」とか「患者様」みたいな気色悪さを感じます。
むしろ「いつもお世話しております」の聞き間違いであってほしいと思ったりしました。
腐ってもソニー
8月のロンドン暴動でソニーの倉庫が炎上する衝撃的な写真を見て以来、なんとなくソニーの株価を気にしていたのですが。
この1ヶ月、チェックするたびに安値を更新し、今日はついに1500円割れ。ザラ場でリーマン・ショック後安値も更新してしまいました。ロイターによると「株式分割を考慮しなければ1987年以来の安値水準」だそうです・・・
むかし中国に留学していた時、帰国するモンゴル人に中古のウォークマンをあげたことがあります。捨てるのがしのびなくて手元に置いてあったのですが、修理して弟にプレゼントするというので、「さすが腐ってもソニー」と日本人として誇らしく思ったものです。
ソニー製品に特別な思い入れがあるわけではないのですが、今もモンゴルで大切に使われているに違いないウォークマンのことを考えると、ソニーにはがんばってほしいなあと思います。
メイド・イン・ジャパン
中国に住む友人(中国人)に、パソコン周辺機器が安く手に入るから、日本で販売してはどうかと持ちかけられました。
うーん、微妙。販売ルートを持っているわけではないし、中国からの送料がかかるし、その手の商品はすでにかなり安くなっているし。それに中国ブランドは信頼性があまりないから、手間ばかりかかって利益が出ないと思うよ、と返事しました。
それなら日本では何が売れるのかという話で盛り上がり、最近の不動産動向や印鑑の素材やトンカツの作り方などの情報を交換しあった後、売れそうなものを見つけたらサンプルを送るということで話がまとまりました。
中国人は副業で商売をする人が多いので、たまにこういう話を持ちかけられます。たいていは話だけで終わってしまうのですが、どうしたら商売として成り立つかを考えているうちに、両国の文化の違い、商習慣の違い、価値観の違いなどが浮き彫りになって結構面白いのです。
私も中国で売れそうなものがあったらサンプル送るよ、と言おうと思ったのですが、それこそ「うーん、微妙」と返されそうなので飲み込みました。日本製品が世界からそっぽを向かれる日がくるとは思ってもみませんでした。
10年前
10年前の9月11日、私は上海にいました。半月後にアメリカ留学を控えた友人が日本から遊びにきていました。外で食事をして軽く飲んで遅い時間に帰宅し、彼女がシャワーを浴びている間にメールをチェックすると、「大事件」という件名のメールが届いていました。
「中国でライブで報道されているのかどうかわからないが、すごい事になった。ニューヨークの世界貿易センタービルにハイジャックされた旅客機と、小型機の二機が特攻でビルに突っ込んだ。続いてワシントンにある国防省ペンタゴン(軍の総括部)の建物に飛行機が突っ込んだ。炎上してしまって、ニューヨークも大混乱だが、CGの映画を見慣れているせいか、いまいち現実感に欠ける。。。現段階での報道ではパレスチナの過激派のテロだといわれているが、パレスチナの単独ではこんな大掛かりなテロは行えないだろうという事で、おそらくイランやイラクなどの中東諸国も協力しているだろうという見方が有力だ。飛行機がハイジャックされて、それが高層ビルに特攻で突っ込むなんてのは、テロ史上でも初の事だ。
しかし、このままアメリカが黙っているわけがない。アラブの国々の反応次第だが、下手をすると新たに中東戦争が始まってしまうだろう。そうなると、日本もオイルショックになる。歴史の教科書に載るような大事変になる可能性はかなり高い。アラブの出方によっては、えらい戦争になりそうだ。これだけの大規模なテロは(しかもあのアメリカに!)戦後初めての異常事態だ。映画を超えちゃってるよ。
ビルは炎上した後、一つのビルが倒壊した。ニューヨークの街は煙に包まれている。
アメリカでは現在、すべての航空機を停止させている。経済もくそもない。株価もどうなることやら。ただでは済まないでしょう。それじゃ。」
あわてて新聞社系のサイトを開くと衝撃的な写真が次々に現れました。テレビではまだテロのニュースが流れていませんでした。友人にメールを見せ、席を譲ると、彼女は無言のまま長い時間パソコンの前を離れませんでした。
まるで現実感のない夜でした。
友人は半月後、予定通りアメリカへ渡りました。
一人カラオケ
半年に1回くらい、ストレスがたまりまくったときに一人カラオケをして発散します。といってもyoutubeとか見ながらパソコンの前で歌うだけですが。
一人カラオケは中国語の歌限定。中国に住んでいたことがあるので、古い曲をちょっと知っています。一生懸命に字幕を追うので、頭を空っぽにして歌うことができ、10曲くらい歌うと相当すっきりします。忘れていた発音も思い出します。
本日の曲目一覧
「快楽不快楽」鄭秀文(サミー・チェン)
「懐念」王菲(フェイ・ウォン)
「你快楽所以我快楽」王菲
「聴海」張恵妹(アーメイ)
「原来你甚麼都不要」張恵妹
「我可以抱你嗎」張恵妹
「很愛很愛你」劉若英(レネ・リウ)
「盛夏的果実」莫文蔚(カレン・モク)
「至少還有你」林憶蓮(サンディ・ラム)
「甜蜜蜜」訒麗君(テレサ・テン)
中国語の歌を聴くきっかけになったのは、留学中にジャケ買いした張震獄の「愛の初体験」。中国の歌謡曲は演歌ばかりだと思っていたから、こんなにかっこいいのもあるんだと感動しました。歌詞がセンスよくてアレンジもいい感じ。「乾妹妹」とか今でも好きです。あと、いたるところで任賢斎(リッチー・レン)の「対面的女孩看過来」や「心太軟」が流れまくっていました。ああ懐かしい・・・
後になって、いいなと思った歌い手はたいてい台湾出身だと知るのですが、当時はそんなことも知らずにジャケ買いしては失敗していました。ど田舎に留学していたので、CD屋のラインアップは演歌率が高かったのかもしれません。日本にいる時はジャズとテクノを中心に聴いていたのに、郷に入ればという感じで中国の歌謡曲を聴いているうちに好きな曲が増えていきました。
ついでに、ペプシのCMがかっこいい郭富城(アーロン・クオック)の「唱這歌」をメモメモ。この映像はVCDで何十回も観たなあ・・・これで香港四天王を初めて認識したのでした。そして、ふと思い出して探してみた伍佰の「白鴿」。色んな意味で衝撃的な作品だったけど、いま聴いてもやっぱり衝撃的。