メイド・イン・ジャパン

 中国に住む友人(中国人)に、パソコン周辺機器が安く手に入るから、日本で販売してはどうかと持ちかけられました。

 うーん、微妙。販売ルートを持っているわけではないし、中国からの送料がかかるし、その手の商品はすでにかなり安くなっているし。それに中国ブランドは信頼性があまりないから、手間ばかりかかって利益が出ないと思うよ、と返事しました。

 それなら日本では何が売れるのかという話で盛り上がり、最近の不動産動向や印鑑の素材やトンカツの作り方などの情報を交換しあった後、売れそうなものを見つけたらサンプルを送るということで話がまとまりました。

 中国人は副業で商売をする人が多いので、たまにこういう話を持ちかけられます。たいていは話だけで終わってしまうのですが、どうしたら商売として成り立つかを考えているうちに、両国の文化の違い、商習慣の違い、価値観の違いなどが浮き彫りになって結構面白いのです。

 私も中国で売れそうなものがあったらサンプル送るよ、と言おうと思ったのですが、それこそ「うーん、微妙」と返されそうなので飲み込みました。日本製品が世界からそっぽを向かれる日がくるとは思ってもみませんでした。